BOOCSダイエット

2017年3月18日
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「キジさん、おはよう! 今朝もずいぶん早いねぇ。」

「あぁ犬さん、おはよう。 今、元気に夜明けのひと鳴きしてきたとこさ!
本来は鶏さんたちの役割なんだけど、今年は彼らが
十二年に一度の‘干支当番’に当たっていて、やれ
イベントだなんだって里に呼ばれちゃ夜が遅く、寝不足続きだって言うんで
時々、代わりに鳴きに行ってるんだ。」

「干支当番か、そりゃあ大変だ。 ボクたち猿も、去年は大忙しだったもの。
年明けにお役目交代して、ようやくホッとしているところさ。
犬さんたちも来年に備えて、今からスタミナ蓄えておくといいよ。
あ、もしかして犬さん、それで今朝も早くから桃太郎さんとお散歩に?」

「そういうわけでもないんだけど…桃太郎さんさ、今、
ダイエットにハマっているらしくてね。」

「ダイエット? あぁ…そういえばこないだ
腰に付けた種取り出す時、ちょっと手間取ってたもんな。
何だかんだ言ってたけど、きびだんご、ダイエット中だから止めてるのかもな。」

のっそりと寝床から這い出し、夢うつつに着替えをしながら
天使は海馬に尋ねた。
「ねぇ…私のクビレ、どこ行っちゃったかしら…?」

「そんなものは…ない、ハナっからない、だから探しに行くまでもない!
そもそも生まれた時からずっとそんなだったじゃないか。
‘キューピー腹’とかポジティブに言ってたけど、
大人のたぬきになって、初めて信楽の仲間たちとご対面した時は、
さすがに神妙になっていたよねぇ…覚えてる?」

「あぁ海馬さん…耳が痛くて目が覚めるぅ…
このまままた布団に撃沈してしまいそうよ…うぅ、そうだった、
あれ以来、腹鼓打つのも一升瓶抱えて歌うのも、自重したんだった。」

気を取り直して外に出てみると、桃太郎が彼らに「BOOCSダイエットと言ってね~」
‘脳内ナントカ’とか‘心地良いがドウ’とか、説明を始めていた。
禁止や制限によって何かを矯正するのではなく、
脳が心地良いと感じることを始め・続けることによって
良い影響を全身に及ぼしていく、‘脳の快’にポイントを置いた健康法。

「お陰で、最近少し帯がゆるくなってきたんだ。 BOOCSダイエットの種だって
ほらね、はいっ!」と素早く腰から取り出してみせ、口笛のようにさりげなく
「きびだんご、別にダイエットで止めてるわけじゃないよ~」とも呟いて、
ちゃあんと全部聞こえてたんだからねとアピールする桃太郎であった。

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